地球温暖化に伴い、熱中症の問題が深刻化しています。
これだけ暑いと、誰しもがかかる可能性があり、ニュースなどでも日々注意喚起が行われていますが、特に子供や老人は注意が必要です。
中でも発達障害を抱える子供の場合は、その特性のために、より大きな注意が必要となります。
大量の発汗やめまい、体のほてりなどの熱中症の兆候があっても、遊びなどに集中し過ぎて気づかないことがあります。
そういうときは水分補給などにも意識が回りませんから非常に危険です。
体の異変に自分では気づきにくい傾向がありますので、たくさん汗をかいている子供の写真を見せて「こうなったらおしえてね」と伝えておいたり、お風呂上がりの温まった体に触らせて「外でこのくらい体が熱くなったら言うんだよ」と言っておいたりする必要があります。
先生など周囲の人にも様子を見てもらい、水分補給も促してもらえるようにお願いしておくと安心です。
こだわりや感覚鈍麻があるために、室内でも温度や湿度を適切に調節できない子供もいます。
そういう場合は、子供でも見やすい表示の温度計や湿度計を用意して、「目盛りがここまで来たらエアコンをつけようね」などと、基準を明確にして説明しましょう。
また、感覚の偏りやこだわりの強さなどから独特の基準で服を選ぶ傾向があり、それが気温など環境に合わないと体調を崩してしまうことがあります。
感覚鈍麻で暑さや寒さには鈍感なのに、一方で服のタグなどが肌に当たる感覚には敏感過ぎたりするケースもあり、結果着慣れた服にこだわり過ぎて、気温に合っていない服を選んでしまったりするのです。
対策としては、色や素材などは本人の感覚に合わせながら、夏場は通気性や速乾性のある生地の服を選ぶなど、バリエーションを増やすようにします。
温度計を見せながら「〇℃以上になったら半袖」と決める方法もあります。
感覚が鈍感なだけで、疲れや辛さなどストレスは他の子供と同様に体にかかっているため、後から体調を崩すことが多いので気をつけましょう。
特に最近の酷暑は場合によっては命にかかわります。
その子の特性を観察して見極め、それぞれに合った適切な対策を立てるようにしましょう。