引きこもりによって家庭内暴力が起きやすい環境になりますが、向き合い方で暴力を止められることもあることは以前書きました。

しかし、暴力が続くときは覚悟を決め、通報、あるいは避難などの手段を考える必要があります。

引きこもりや家庭内暴力は恥ずかしいことと考え、家庭内で収めようと思いがちですが、密室を壊して外部の視点を入れることが効果的だったりします。

第三者の目の前では起こらないのが家庭内暴力であり、他人が家に入ってくると暴力は激減するのです。

通報や避難をする際は、いきなりではなく予告段階を設けることが大事です。

暴力を拒否するメッセージとして、まずは通報や避難の予告を行うと、それだけで驚いて暴力が止まるケースも多くあります。

それでも収まらない時は実行に移します。

通報は逮捕が目的ではなく、暴れると他人が家に上がり込んでくるという事実を知ってもらうために行うもので、通常は通報したと知るとすぐに暴力が止まります。

他にボタンを押せば警備会社が来てくれるサービスを利用するという手もありますが、意外な方法として、ファイナンシャルプランナー(FP)を活用して暴力が収まった例もあります。

FPを家に呼び、資産状況や収入などをまとめてもらい、子供と共有する中で、いつまで養えるのか、介護はどうするのかといったライフプランや相続の問題まで、子供も参加して話すうちに暴力が止まったそうでうす。

資産状況などがわかってくると、暴力よりも別の方向で考えていこう、という流れに変わることもあり、「病院に行こう」という提案より受け容れてもらいやすい場合もあるようです。

もちろん本人の性格や状態によってケースバイケースなので、あくまで選択肢の一つということにはなりますが、通報や避難よりは試しやすいかもしれません。

避難した際は、すぐ避難先から電話して「暴力が嫌だから逃げたけれど、あなたが嫌だから逃げたわけじゃない」と必ず伝えることが大切です。

毎日電話を入れて、落ち着いた頃に一時帰宅する、ということを繰り返し、暴力が収まれば帰るようにします。

数日ではしっかりと反省させるためには短すぎますが、あくまで家に早く帰るための避難なので、長期化し過ぎないように気をつけましょう。

病院や施設に入れるとトラウマが残り、断絶や報復の恐れもあるため、入院を検討するのは最後、他の手段がすべて失敗した時にしましょう。

家庭内暴力に悩んでいる家族は、まず家族会に繋がることで、情報を得たり、支援機関を知ったり、対応方法を学べたりします。

本人だけでなく、家族も、気持ちが焦ったり、孤独を感じたりするかと思いますが、家庭内だけで無理に抱え込まず、ゆっくりしたペースで解決の道を広く探っていきましょう。

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